円形脱毛症とアトピーについて

円形脱毛症の原因については、現在、まだ定説はないのですが、医学的には、自己免疫説、末梢神経異常説、自律神経異常説などの諸説があります。
今日は、自己免疫説についてです。
円形脱毛症とアトピーとは関係あるのでしょうか。
実際、患者さんの中にはアトピーだという人は結構多いようです。
子どもの円形脱毛には、その75パーセントにアトピー性皮膚炎が合併していると報告され、大人の場合でも20%程度この合併がみられるといわれている
ます。
アトピーをステロイドを使わずに治ったことがあり、その時のストレスなのか、治った途端髪が抜け始めたという経緯があるので、関連があるのではないかと思っています。
ただ、アトピーではないという人もかなり居るので、アトピーだからというより、引き金の一つなのかもしれないですね。
円形脱毛で抜けた毛にはリンパ球が多く含まれているという事実から、なんらかの原因で自己免疫機能が働いて、毛髪や毛根を体外に追い出してしまうというもので、自己免疫疾患であるアトピー性皮膚炎を持つ人に、円形脱毛症が起きやすいことはこのためという説もあります。
治療法として、副腎皮質ホルモンで治癒することもあるので、同じ自己免疫疾患とも言えますが、全ての人に効くわけではありません。
まあ、副腎皮質ホルモンは自己免疫疾患だけでなく、様々な治療に使われていますからね。
未だ、メカニズムが解明されていないだけに、早く研究が進めばいいなと思います。