一部の方はもうご存知かと思いますが、1年ほど前に米国皮膚科学会は円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、白斑症への新たな治療の選択肢として、JAK阻害薬が有望との最新知見を紹介しました。
インターネットで検索しますと、このような記事が出ていました。
『 イェール大学医学部のBrett King氏によると、円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、白斑症は症状が異なって見えるが、いずれも生体の免疫システムにより発症することが分かっている。JAK阻害薬はこれらの疾患に見られる免疫システムの障害に作用するとみられており、今後、皮膚科での診療方針を転換させる、あるいは患者に革新的な治療の選択肢となる可能性に期待を寄せている。
JAK阻害薬は5年前、リウマチ性関節炎と骨髄疾患の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)に証人された。JAK阻害薬がマウスの円形脱毛症を治療したとのコロンビア大学での研究を受けて、King氏はJAK阻害薬を円形脱毛症患者に適応外使用。患者に毛髪再生が認められてからは、アトピー性皮膚炎や白斑症患者にも同様の治療を試み、症状の明らかな改善を確認している。』
アメリカに在住のお客様からの情報によりますと、アメリカでは既にJAK阻害薬の塗り薬の治験が始まっていて、治験分析が3月に予定されているそうです。
JAK阻害剤は免疫抑制剤なので、副作用が気になるとことなのですが、上記治験は塗り薬ということで大変期待しております。
私の知りえる情報では、経口薬の治験で部分的な脱毛症患者の7割に効果がみられる一方全身脱毛の汎発性脱毛の場合は10%程度と低く、罹患期間が長いほど効果が少ないという報告もあるそうです。また、飲み続けないとまた抜けてしまうとい場合もあるようで、ずっと飲み続けることの副作用のリスクが心配になります。
円形脱毛症の患者さんはアトピーの患者さんでもあることが多く、アトピーの治療薬としても日本の薬メーカーが開発を急いでいるという情報もあり、期待は膨らむばかりです。
今のところ日本では円形脱毛症に対しての治験は始まていないようで、早期の治験を心待ちにしています。
皆様からの情報、お待ちしております!
近い将来この病気がこの世からなくなりますように