ダニとアトピー

「金属アレルギーが脱毛症を引き起こすことがある」ということをテレビで放映されて有名になった皮膚科で、私も金属アレルギーを調べに診察を受けてみました。

結果私は金属アレルギーではなく、かなり重度のダニアレルギーであることが判明しました。

昔からアトピー体質である私は当然今までもアレルギー検査を受けていて、ダニとハウスダストのアレルギーがあることはわかっていたのですが、今回あることがきっかけで強烈にダニ対策でアトピーは劇的に改善するということを身をもって実感したのであります。

そのきっかけは引越し。

引っ越してから数ヶ月経った頃から何も薬などを塗っていないのにみるみるうちに肌が綺麗になっていきました。その原因は以前住んでいた家がダニが非常に多い環境にあり、引っ越した部屋がクリーンでダニの総数が減ったことが肌の改善に繋がったようです。

大多数のアトピー患者さんはアレルギー検査でダニやハウスダストの数値が高いことがわかっていても、「ダニを排除するなんてムリ」と最初から諦めているこ方が殆どだと思います。私もそうでした。目に見えないダニをどうやって駆除するの?どうせ掃除してもまたすぐに増えるに決まっていると全く対策をしようなんて無意味だと思っていました。でも今思えば入院中に肌の調子が良かったのに家に帰るとまた悪化するといったことがたしかにあって、それはダニの環境の変化に他ならなかったのでしょう。

引越した今、以前の家にたまに帰ると喘息で呼吸困難になったり、一時的に皮膚が悪化ししてしまい、引っ越した部屋に戻るとその症状がなくなることを繰り返した結果、事実はこの確実なものになりました。

今までひどくなるとステロイド軟こうを塗り、一時的に治ってはまたひどくなるといった繰り返しで、足や体のあちこちに引っかき傷ができて痕になってしまっていました。一番ひどいときは髪が抜ける少し前で(アトピーと脱毛の関係性はまた時間のある時に書かせていただきます)そのときは全身がただれたようになってしまい外に出ることさえままなりませんでした。群馬県に温泉水で治すという病院があると聞いて通い、ようやく治ったと思ったら髪が抜けてしまうという、アトピーも辛いし脱毛も辛い人生終わりのような絶望感を味わったのもその頃でした。

脱毛症になってからその頃のようにアトピーが酷く悪化することはなくなりましたが痒くなったり常に引っかき傷が治らないという状態が続いていましたので、今までになくいい状態を保っている今、「ダニ対策」がいかに大事だということを身をもって感じています。

アトピー素因のある人の血中ではIgE抗体の数値が高値を示すことが多いと言われています。私はこのIgEの数値も非常に高く、特定の物質(アレルゲン)にアレルギーを持つ場合、アレルゲンに触れると、免疫系は身体を守ろうと、IgEの産生を開始し、アレルギー反応を起こすのだそうです。私の場合のアレルゲンは「ダニ」でダニに暴露されている状態が続いていることで一向にアトピーが改善しなかったのです。

そこで、アトピーと脱毛症が同じアレルギー疾患であるという「根っこ」の部分が同じであるとすると、もしもアトピーが改善していった先に本丸である脱毛症が治るのではないか!?このIgEの数値を下げることが重要なカギになるような気がしています。

IgEの数値は直ぐに下がることはなく、アレルゲンが無い状態を2年ほど保つことで徐々に下がってくるものだそうで、まずはどれだけダニを増やさないでクリーンな状態を保てるかにかかっているようです。

次回はダニ対策の具体的なアドバイスを書いてみようかと思います。