心のケア

このたび九州熊本地方を中心に発生した地震により被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

連日の報道に、只々住民の皆さまの無事を祈るばかりです。

昨日、セミナーについてのお話を書かせていただきましたが、『心のケア』について少し掘り下げて書き留めてみようと思います。

今まで当たり前のように生えていた髪が抜けてしまうなんて、想像したことがあるでしょうか。

化学療法の副作用で抜ける場合、投与が終われば生えてくるとわかっていても、時にはがん治療そのものより精神的なダメージが多い場合があります。

そして脱毛症の場合、ある日突然髪が抜けてしまうという恐怖を想像できますでしょうか。

先の見えない不安でいっぱいになり、人々の視線が気になって、時には引きこもってしまうことも。

病気の治療やウィッグを用意することは勿論大切なこと。

でももっともっと必要なことは『心のケア』です。

髪が抜けた人でないと抜けた人の気持がわからない。確かにそうかもしれないけれど、同じように髪が抜けた人の中でも、それぞれの生活や置かれている状況が違えば同じ気持ちになるとは限りません。

今は昔と違ってネットで検索すれば同じような悩みを持つ方々の情報が簡単に得ることができる時代です。以前より一人で悩むこともなくなってきているとは思います。

必要なことは今を前向きに生きている人の声。そして周りのサポートです。

私は脱毛症患者の一人として、そしてウィッグを提供するものとして、必要とされる方々に少しでも力になれれば幸せだなと思います。